創るセンス
森博嗣「創るセンス 工作の思考」を読んだ。
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/02/17
- メディア: 新書
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思ったことを少し。
どうして凄いとわかるのかというと、僕自身がまったくの素人ではなく、少なくとも作ることを実践してきたし、指先でそれを感じてきたからだ。なにも知らない人には、きっとどこがどう凄いのかが充分にはわからないだろう、と思う。「技術の凄さ」とは、説明することが難しい。凄さを感じるだけでも、ある程度の技量が要求されるものだ。
P7,8
そう、凄いとわかるためには、自分もある程度わかっていないといけないというのは今まで生きてきた中でも感じていた。
フィギュアスケートでいうとジャンプは何種類もあるけれど、ぼーっと見ていたら全部同じに見えるし、何年もかけて描かれた絵画があっても、全然その凄さがわからなかったりする。
登り始める前は、「高いな」くらいの山にしか思えなくても、いざ登り始めてみると、いくら上を見ても頂上が見えない、なんてことはざらだ。
WEB+DB PRESS Vol.55の「PSGI/Plack」の特集も読み始めているけれど、正直何が凄いのかわからない状態だ。
たぶん、もう少し勉強したら、どれくらい凄いのかが分かると思う。
同時にどれくらい高い山なのかもわかるはず。
急いで追いつこうとは考えたくないけれど、「何が凄いのか分からない」状態からは早く抜け出したいなー。
したがって、既に完成した作品をいくら観察しても、そこから新たな視点や発想を得ることは難しい。その視点もその発想も、その作品に使われていることで、既に新しくはない、という理由もある。すばらしい作品を鑑賞することは、技術的に学ぶために大事な一面もあるけれど、同時に、自分のオリジナリティを失う危険性も高い。
P178
誰かが作ってくれているレクチャ、あるいはお膳立てしてくれている入門とかから僕もいろいろやってみているけれど、うん、オリジナリティがない。
凝ったものにする必要はないとは思うんだけれど、なんというか、せめてこのメモ的blogの価値ももうちょっと上げられたらと思う。